0,ガンタンク,rx_75.gif, 砲撃戦用試作型MS。「RX計画」により最初に開発されたRXタイプMS。極秘に入手したジオンの新兵器、「モビルスーツ」の断片的な情報を元に開発。試行錯誤の末、何機もの試作機が製作された。歩行システムが完成する前に作られたMSであるため、脚ではなくキャタピラによって装甲する。また、マニピュレーターを持たないため、人型兵器としての有用性はなく、MSというより戦車に近い機体となっている。この「RX−75−4」モデルは、RX−77、78と互換性を持たせるため、コクピット兼脱出装置としてコアブロックシステムを組み込んだ最終モデルである。初期モデルとは違い、「V作戦」におけるMS運用実験に使われる予定だった本機は、装甲材に「ルナチタニウム合金」が使われるなど、実戦使用に耐える作りとなっている。 1,ガンキャノン,rx_77_2.gif, 砲撃戦用試作型MS。「RX計画」により開発された2機種目のRXタイプMS。他のRXタイプ同様、コクピット兼脱出装置としてコアブロックシステムを採用している。装甲材には新開発の「ルナチタニウム合金」を使用。砲撃戦用タイプのため、格闘用の「RX−78」よりも装甲を厚くして機動性を犠牲にし、防御力を高めている。固定武装の240mmキャノン砲は射程が長く、主に後方からの支援砲撃に使用された。開発当初はビームライフルの装備予定はなかったが、「エネルギーCAP」技術の確立によりビームライフルが完成し、ジェネレーター出力にも余裕があったため、のちに装備が可能になるよう改良された。「RX−77−2ガンキャノン」は、比較的良好な実戦結果が得られたため、少数ではあるが量産が行われている。 2,ガンダム,rx_78_2.gif, 汎用試作型MS。「RX計画」により開発された3機種目のRXタイプMS。RX−75、77同様、貴重な実戦データを記憶した「教育型コンピューター」の回収とパイロットの脱出のため、コックピット兼脱出装置としてコアブロックシステムを採用している。試作機である本機は、当初から生産コストを度外視して開発されている。高価な新開発装甲材「ルナチタニウム合金」の採用、画期的な新技術「エネルギーCAP」と高出力ジェネレータの搭載により、MSとしては初めてビームライフルを装備するなど、その性能はきわめて高い。汎用MSとして開発されたために柔軟な運用が可能で、実戦結果も良好だったため、後の量産機「RGM−79ジム」には、このRX−78の運用コンセプトが生かされている。 3,ボール,rb-79.gif, 支援用モビルポッド。「V作戦」によって量産MSが完成するまでの間、ジオン軍のMSに対抗するため、場しのぎとして連邦軍が宇宙用作業ポッド「SP−W3」を改良して作った戦闘用ポッド。その戦闘能力は低く、連邦軍のパイロットからはあまり評判が良くなかった。大戦中期に大量生産され、「RGM−79ジム」配備後は、その支援メカとして使用された。 4,ジム,rgm-79.gif, 汎用量産型MS。ルウム戦役で大敗し、地球降下作戦によって地上・宇宙ともにイニシアティブを失った連邦軍は、ジオン軍のザクUに対抗するため、0079年4月に「V作戦」を発動、かねてより進めていた量産型MSの開発(RX計画もその一環)・生産を最優先事項とした。こうして連邦軍が開発したMSが「RGM−79ジム」である。生産性を優先させたため、機体性能は低く抑えられ、結果としてジェネレーター出力が不足し、ビームライフルの装備を断念、簡易版のビームスプレーガンや90mmマシンガンといった銃器類に装備が変更された。大戦末期に大量生産されたジムは、直ちに各部隊に配備され「ソロモン攻略戦」ア・バオア・クー攻防戦」の主戦力として活躍、連邦軍を勝利へと導いた。 5,ザクT,ms-05b.gif, 汎用量産型MS。ジオン公国で最初に完成した実戦型MS。一年戦争時、傑作機と言われた「MS−06ザクU」の原型となった。動力伝達系や推進剤搭載量など問題も多いが、小型熱核反応炉を搭載した人型機動兵器を史上初めて実用化したジオニック社の功績は大きい。この「MS−05」の生産は0075年よりジオン本国で極秘裏に進められ、ジオン軍は同年11月には教育機動大隊を編成、MSパイロットの育成が開始された。一年戦争開戦時には、「MS−06CザクU」とともに多数の機体が作戦に参加しているが、主力機はすでに「MS−06」に」移っており、「MS−05」はすでに一世代前の旧式機となっていた。その後、新型機が配備されるにつれ、「MS−05」は後方部隊や補給部隊に回されるようになっていった。 6,ザクU,ms-06f.gif, オプション ・120mmザクマシンガン ・280mmザクバズーカ ・ヒートホーク 6,ザクU,ms-06f.gif, 汎用量産型MS。「MS−06ザクU」シリーズは、ジオンを代表するMSで、汎用性、拡張性、生産性を合わせ持つ非常に完成度の高い機体である。一年戦争時、両軍を通しての生産機数も、ザクタイプが一番多い。このF型は、大戦時に量産されたもっともベーシックなタイプの機体で、宇宙・地上ともに運用が可能である。F型以前は、対核(放射能)用の装備が施された「C型」が量産されていたが、南極条約締結により核兵器の使用が禁止されたため、以後の量産は対核装備を排除したF型に移行された。120mmマシンガン、280mmバズーカ、ヒートトマホークなど様々な武装が用意されており、任務内容によってそれらの装備を使い分けることのできる高い汎用性を有している。その後、多くの新型機が配備されるにつれ旧式化していったものの、高い信頼性を持つF型は終戦まで多くの兵士に支持され続けた。 7,シャア専用ザクU,ms-06s.gif, 指揮官用高性能MS。本来MS−06シリーズでは、汎用タイプのC型(後にF型)を発展させ宇宙用高機動機の「R型」を開発・量産する予定だった。しかし、開戦時の時点では、生産性が重視され、改良箇所が多く生産効率の悪いR型は量産が見送られた。一方で従来機ではベテランパイロットたちの能力を十分に生かすことができず、前線では高性能機を求める声が高まっていた。これらの問題を解決すべく開発されたのが「MS−06S」である。主に指揮官クラス用として部隊配備されたS型は、C型の宇宙用高性能チューン機として開発された。つまり、C型の持つ機体ポテンシャルから最大限の性能を引き出したのである。だが、そのために高性能だが非常に扱いにくい機体となっている。 8,グフ,ms-07b.gif, 陸戦用量産型MS。陸戦用MSの「MS−06Jザク」は、あくまでザクUの陸戦型改良機として開発されたため、問題点も少なくなかった。ジオニック社では「J型」の生産と平行して、問題点を解決した新たな陸戦用MSの開発を進めていた。開戦間もない0079年初頭、完成した試作機は「MS−07グフ」として制式採用される。この機体は「MS−06J」で問題となっていた、コクピット周りの装甲強化や、機体の運動性の向上、近接戦闘用兵器の固定武装化などが行われた。対MS戦を想定し右手に装備されたヒートロッドと呼ばれる兵器は一種のムチで、高圧電流を流すことによって敵MSのパイロット及び電子機器にダメージを与える。汎用性の低い特異な機体だったため、生産機数はそれほど多くない。 9,ドム,ms-09.gif, 陸戦用量産型MS。MSの製造メーカーとしてはジオン公国最大のジオニック社、そのライバル会社のツィマッド社が開発した陸戦用MSが「MS−09ドム」である。ドムのコンセプトは画期的なもので、移動速度が遅いというのが陸戦用MSの欠点だったが、ツィマッド社はMSの脚部に「熱核ジェットエンジン」を搭載し、そのジェット噴射によりホバー走行を行うという画期的なコンセプトでその欠点を解消したのである。このコンセプトを実現するに当たって最大の問題となったのは熱核ジェットエンジンの小型化で、これが困難を極めたため、量産開始は大戦中期にずれ込んだのである。戦線に投入されたドムは、ホバー走行により戦場を疾走し、厚い装甲と強力な破壊力を持つジャイアントバズーカによって陸戦用MSの主力機となり、アフリカ、ヨーロッパ戦線を中心に配備が行われた。 10,リック・ドム,ms-09r.gif, 宇宙戦用量産型MS。「MS−09Rリックドム」は、開発が遅れていた次期主力MSの穴を埋めるため、暫定的に採用された宇宙戦用MSである。陸戦用MSとして高い性能を持つ「MS−09ドム」の脚部の熱核ジェットエンジンを熱核ロケットエンジンに換装し、他の様々な箇所も宇宙戦闘に適した改良が施されている。完成した試作機とジオニック社の「MS−06R−2」の比較評価試験が行われた結果、機動性・アビオニクスでは今一歩及ばないものの、生産性や機体の扱い安さ、総合性といった点で評価され、リックドムの採用が決定した。こうして一時期ではあるが、宇宙・地上ともにザクシリーズに代わってドムシリーズが主力機として君臨したのである。 11,ゴッグ,msm-03.gif, 固定武装 ・頭部フリージーヤード発射管 ・腹部メガ粒子砲×2 ・腹部魚雷発射管×2 11,ゴッグ,msm-03.gif, 水陸両用量産型MS。地表の70%を占めるのは海である。地球侵攻を考えた場合、この海の攻略を避けて通ることはできない。だがコロニー国家であるジオン公国にとって、広大な海洋というのは未知の存在であった。このため、水陸両用MSの設計・開発はコンピューターのシミュレーションによって行われ、そのデータを元に実際の機体が製作された。この「MSM−03ゴッグ」を始めとする水陸両用MSは、海水を熱核反応炉の冷却にしようできるため、ジェネレーターは大型なものを搭載することができ、MSでは初めてメガ粒子砲(エネルギーCAPは使用されていない)を装備している。「MSM−03」は水中移動時に両腕を肩に収納し、熱核水流ジェット推進によって高速航行が可能であった。また、頭部から発射されるフリージーヤードと呼ばれるゲル状の対潜兵器無力化物質と厚い装甲のため、上陸作戦における戦果は大きなものがあった。 12,アッガイ,msm-04.gif, 水陸両用量産型MS。「MSM−04アッガイ」は、ザクと同タイプのジェネレーターを2基搭載することで、比較的高い出力を得ている。しかしメガ粒子砲は搭載できなかったため、他のMSMシリーズに比べ火力が弱く、大量生産は見送られた。ただ、水中での運動性能は高くないものの比較的陸上での機動性に優れ、機外への熱排出量が少なかった本機は、装甲などに手が加えられステルス性を向上させた隠密偵察用として少数が生産された。また、本機は複座機として使用が可能で、水陸両用MSの訓練用としても使用されたのである。固定武装は左手の105mmマシンガン、右手のロケットランチャーとクローを装備。右腕は伸縮式で、離れた場所から目標にクロー攻撃を加えることができる。 13,シャア専用ズゴック,msm-07s.gif, 水陸両用量産型MS。ズゴックに関してはS型=指揮官機という慣例は当てはまらないと言われている。実際、シャア・アズナブル大佐が搭乗するS型も、機体色を除いては一般パイロット用のズゴックとスペック的には差異がなかったことが確認されている。これにはS型が開発された時点で生産ラインが変更されたため、全てのズゴックがS型であるという説がある。 14,ズゴック,msm-07.gif, 水陸両用量産型MS。「MSM−03ゴッグ」に次いで制式採用された水陸両用MSが、「MSM−07ズゴック」である。宇宙用高機動機を得意とするMIP社が開発した唯一のMSで、腕部の格闘用クローなどに同社が開発した「モビルアーマー」の技術が生かされている。ズゴックは水陸両用MSの中でも機動性が高く、腕部のクローを用いた対MS戦を得意としていた。このため、連邦がMSを配備するようになった大戦末期の上陸作戦などに多く使用された。そのほか武装として、両腕にメガ粒子砲を、頭部に240mmロケット発射管が6基装備されている。こうした水陸両用MSはユーコン級潜水艦に搭載され、世界中の海で連邦軍の補給線を寸断した。これにより連邦軍の海洋艦隊は壊滅状態に陥り、海はジオン軍の独壇場となったのである。 15,ゾック,msm-10.gif, 水陸両用量産型MS。水中戦用MSの中でも、この「MSM−10ゾック」は異色を放つ存在である。外見上手足はついているが、これはほとんど飾りで、実際は局地戦用の移動メガ粒子砲台と言ったほうが適当なMSである。脚部は完全に飾りで、移動は熱核ジェットエンジンによるホバー走行で行われる。湿地帯などの足場の安定しない地域での運用を考慮したためであるが、効果のほどは定かでない。特筆すべきはその武装で、前後方向に4門ずつメガ粒子砲を有し、加えて頭部に1門の計9門を装備している。これだけのメガ粒子砲を維持するため、ジェネレーターも出力3,849kwという巨大なものが使用された。終戦までに3機が製作されたが、実際に戦闘を行ったものは、ジャブロー侵攻作戦に参加した1機のみで、残りの2機のうち1機は輸送中に潜水艦ごと破壊されている。 16,ギャン,yms-15.gif, 汎用試作型MS。「YMS−15ギャン」はジオン軍の次期主力MS候補として、「YMS−14ゲルググ」とほぼ同時期に開発が行われた汎用MSである。機体開発を行ったのは、「MS−09ドム」の開発・生産を請け負ったツィマッド社である。同社では初の汎用MSとして開発が進められた「YMS−15」は、対MS戦を想定して特に格闘戦能力に主眼が置かれた。武装にはミサイルやハイドボンブ(機雷)を内蔵した大型シールドとビームサーベルで、後にはビームライフルの装備も検討されていた。非常に操作性に優れ、扱いの容易なMSではあったが、次期主力MSにはビームライフルが装備された「MS−14」が選ばれたため、型式番号から試作機を意味する「Y」の文字が外されることはなかった。 17,シャア専用ゲルググ,yms-14.gif, 汎用量産型MS。「MS−14Aゲルググ」の量産にあたりシャア大佐に提供されたのが試作タイプのYMS−14である。彼が残した実働データをフィードバックすることでようやく本格的な量産体制が整い、MS−14Aの型式番号が与えられた機体が生産されたのである。しかし、MS−14系は完成度の高い物であり、MS−14Aの量産に際して大きな仕様変更を必要としなかった。機体各所のクリアランスを見直す程度の改修で、MS−14Aは実戦に投入されることとなったのである。 18,ゲルググ,ms-14a.gif, 汎用量産型MS。「MS−14Aゲルググ」は、後の戦略家たちが「ゲルググがもう数ヶ月はやく実戦配備されていれば、戦局は変わっていただろう」と言うほどの高性能機である。「MS−14A」は腰部スカート内と脚部にスラスターを持ち、他を圧倒する機動性と推力を誇り、ジオン軍の量産MSとして初めて、ビームライフルを標準装備している。ゲルググの性能は、連邦軍の量産MS「RGM−79ジム」を遙かに上回るもので、ジオニック社はMS開発の本家として、その底力を見せつけたのである。しかし、ビームライフルの実用化が遅れ、大戦末期になってようやく量産が開始された。結局、量産開始が遅かったため、「MS−14A」はあまり活躍することなく終戦を迎えてしまった。 19,ジオング,msn-02.gif, NT専用試作型MS。「MSN−02」は、ジオン軍が大戦末期に開発していたニュータイプ専用のMSである。究極のMSを目指して開発された「MSN−02」は、その機体の大きさから「ジオン」の名を授かり、「ジオング」と名付けられた。両腕は有線サイコミュ誘導の5連装メガ粒子砲となっており、敵の四方からの攻撃「オールレンジ攻撃」を行うことができる。他にも胴体と頭部にメガ粒子砲を装備しており、頭部はコクピット兼脱出装置として単独行動が可能であった。ア・バオア・クー内のMS工廠で組み立て、調整が行われていたジオングは、脚部ユニットや一部装甲を欠いた状態ながらもシャア・アズナブル大佐の操縦で出撃。連邦軍の「RX−78−2」と死闘を繰り広げた。 20,グラブロ,mam-07.gif, 水中戦用試作型MA。水中戦用MAとして開発された「MAM−07グラブロ」は、MSMシリーズと並行して開発された。MSに比べて巨大な機体を持つMAは、リゾート用の海洋コロニー内での実験が困難で、本格的な機体開発は地球降下作戦後、地上で進められた。占領した連邦軍の潜水艦ドックに各パーツを搬入して機体の組立を行ったのである。仮組から、本格的な機体の完成までには1カ月半を要し、テストはメキシコ湾を拠点に行われた。グラブロの航続距離は潜水艦に匹敵し、水中での運動性はそれを上回った。武装はミサイル/魚雷発射管12門、対空/対艦ミサイルランチャーを2基装備している。また、2本の腕による攻撃は非常に強力で、完成した3機のグラブロによって、連邦軍の大西洋艦隊は大きな被害を受けた。 21,ビグロ,ma-05.gif, 宇宙戦用量産型MA。「モビルアーマー」とは、「モビルスーツ」と宇宙戦闘艇の中間に位置する機体で、本体に取り付けられた2本の「手」によって、限定的なAMBAC能力を持ち、高い機動性と攻撃力を発揮する。もともとはジオニック社との新兵器採用競争に敗れたMIP社の試作機「MIP−X1]が、その宇宙での高機動性を買われて、新たにMAとして開発が進められることとなったのである。「MA−05ビグロ」は推進器に強力な2基の熱核ロケットエンジンを使用し、機首にはメガ粒子砲を1門、ミサイルランチャーを機首左右に4門ずつ計8問装備している。索敵にはMS同様モノアイ・システムが使用され、ミノフスキー粒子散布下の索敵能力を向上させている。対艦攻撃能力に優れた本機は、少数が生産された。 22,ザクレロ,ma-04x.gif, 試作MA。初期に開発された試作モビルアーマー(MA)のうちの1機。MSの汎用性+運動性という開発コンセプトに対し、MAの開発コンセプトは機動力+攻撃力、つまり「高い攻撃力を持った高速・高加速の機動兵器」である。このザクレロは、その開発コンセプト通りに造られた機体で、高いジェネレーター出力を持ち、高出力の拡散ビーム砲を装備する。大出力のスラスターから得られる機動力は申し分ないが、反面あまりにも運動性が低く、攻撃回避能力がいちじるしく悪い。結局ザクレロは1機だけが試作されただけで、量産されなかった。 23,アッザム,max-03.gif, 固定武装 ・2連装メガ粒子砲×8 ・アッザムリーダー 23,アッザム,max-03.gif, 陸戦用試作型MA。あくまでも試験的に製造された地上用モビルアーマー。便宜上「MA」に分類されているが、月面で使用されていた移動式対地攻撃兵器「G87ルナタンク」を地上用に改造しただけにすぎず、移動砲台の域をでていない。ジオン軍ではまだ試験段階にあった「ミノフスキークラフト」装置が搭載されており、短時間ではあるが浮遊移動を行うことができた。武装として、8基の連装メガ粒子砲及び、特殊兵器アッザムリーダーを装備している。アッザムリーダーは強力な電磁波を放出し、敵機の電子回路にダメージを与える兵器である。本来は戦車などの地上車輌を攻撃するためのものだったが、MSに対しても効果的だったようだ。このアッザムは試験的にマ・クベの採掘基地に配備されている。 24,ビグ・ザム,ma-08.gif, 対要塞戦用試作型重MA。モビルアーマー「ビグ・ザム」は、一年戦争時の機動兵器としては、大きさ・攻撃力ともに最大の規模を誇る機体である。戦艦を一撃で沈める大型偏向メガ粒子砲を1門と機体の全周囲に28個ものメガ粒子砲を装備し、Iフィールド発生装置が搭載されているため、メガ粒子砲やビームライフルの攻撃を無効にすることすらできた。このように攻撃力・防御力ともに申し分ないが、反面大きな問題もあった。出力35,000kwの高出力ジェネレーターを4基も使用しているため、冷却が追いつかず、ビグ・ザムの稼働時間は20分以下と非常に短いものであったのである。ビグ・ザムには量産計画があり、量産型にはミノフスキークラフトが搭載され、大気圏内での飛行が計画されていたという。 25,ブラウ・ブロ,man-03.gif, 固定武装 ・有線制御式メガ粒子砲×4 25,ブラウ・ブロ,man-03.gif, NT専用試作型MA。ミノフスキー粒子下でも影響を受けないニュータイプの精神通信(サイコミュ)能力。これを軍事利用した機動兵器が、ジオン軍のニュータイプ研究所「フラナガン機関」では試験的に開発されていた。「MAN−03ブラウ・ブロ」は、ニュータイプ専用機の1号機である。サイコミュシステムの実戦データとパイロットの回収を第一に考えられた本機は、3つのブロックに分離が可能で、それぞれが独自航行能力を有し、誘爆などの事態からコクピットを保護する対策がなされている。機体は小型宇宙艇ほどの大きさがあり、「ニュータイプ」のサイコミュコントロールにより、オールレンジ攻撃が可能な有線式のメガ粒子砲を4門装備していた。 26,エルメス,man-08.gif, NT専用試作型MA。2機目の「ニュータイプ」専用MA。先の「MAN−03ブラウ・ブロ」に対して、この「MAN−08エルメス」は本格的な実戦型使用になっている。固定武装は2門のメガ粒子砲である。だが、これは自衛用の武装にすぎない。エルメスの主武装は機体後部に収められた10基のサイコミュ誘導式攻撃ユニット「ビット」である。このビットは高度なサイコミュシステムにより遠隔操作が可能で、ビーム砲によって目標を攻撃する。このため、エルメスのパイロットは高いニュータイプ能力が要求される。ララァ・スン少尉の操縦による実戦運用では、連邦軍占領後のソロモン宙域で数隻の連邦軍艦艇を沈め、連邦軍兵士たちに「ソロモンの亡霊」と恐れられた。その後ガンダムとの戦闘で撃破され機体は失われたが、エルメスで確立されたサイコミュ技術は後の機体に反映され、キュベレイをはじめとするニュータイプ専用機に受け継がれている。